川崎フォトエッセイ  その1074  回路       HOME

 ある作業ばかりを繰り返していると、身体もそれに引っ張られることがある。

 スポーツ選手などは、それを狙って身体を作るようだ。

 たまにしか使わない筋肉や、ポーズを取ると、身体がびっくりすることがある。

 意識も似たような面があり、普段は、それほど意識的になったことがない事柄に触れたとき、見通しの悪さに驚いたりする。慣れていない回路のため、恐る恐る試運転をしているような感じや、斬新な回路を楽しむようなこともある。

 平凡に暮らしているように見えても、同じ事を綿々と繰り返しているわけではない。それなりに新たな、または未知な回路と遭遇するものだ。

 自分が入り込んではまずいと思えるような行き先は、慣れの問題でガードされ、気分として行きづらい仕掛けになっているようだ。

 それを突破し、慣れない回路に入り込むには思慮深すぎると、立ち止まったまま動けなくなりやすい。

 

 

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