川崎フォトエッセイ  その1096  蹴られた風景       HOME

 この時代にも幅がある。古い時代のまま固まってしまったものもあるが、それは今の時代でも通用するからだ。または、あってもなくてもかまわないようなものだ。

 人が暮らす場所は、時代の幅もスライドが激しい。常に押し出され、塗り替えられていく。どのあたりまでが、未だに通用するのかは、判断しにくい。

 新しいものばかりを見ていると、時代がかったものを古臭く感じてしまいやすいが、これもまた、今の寛容範囲内に入っていることは確かだ。

 だが、いずれ時代に蹴られるように消え去る時期は近い。

 物としてではなく、仕掛けとして、システムとして消えていくものもある。手間暇かかるものは、時代のスピード感とは合わないためだ。

 しかし、アナログ的な知恵による段取りは、結構安全で、信頼性が高いこともある。

 

 

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