川崎フォトエッセイ  その1099  過去の吟味       HOME

 消えていくものばかりを語っても、仕方のないこともある。

 知識として留め置いたとしても、今の現実と、どう関わっていくのかを考えると、虚しくなりそうだ。

 以前は、そうだったものが、今は、そうではなくなっており、二度と、以前には戻れないのなら、そこでの語りは愚痴になるかもしれない。

 昔の良さを語れば語るほど、今を否定的に見ていることに気づいたりする。良きものは過去にあり、今にはないとなると、今しか生きていない人達によっては、楽しめないだろう。

 今から見れば、昔の良さは確かにあるのだが、それは部分的に取り出さず、他の悪い面を言わないのなら、誤解が生じるだろう。

 今の時代から、過去の良いものを楽しむのは、単なる楽しみで、その時代に合わせるようなことはしないだろう。

 つまり過去は鑑賞されるのだ。

 

 

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