川崎フォトエッセイ  その1120  恐れ       HOME

 それが何であるのかが分からないものが、町中にはある。当然、その持ち主にとってはよく分かっているものなのだが、知らない者にとっては、不気味な存在になることもある。

 しかし、全てのことを既知にするわけにはいかないため、神経を多少は麻痺させておくことが必要だ。

 考えようとはしないのではなく、それ以上詮索しないわけだ。

 その物体なりが、災いを及ぼしているのなら別だが、そこにあるだけのものなら、神経を尖らせる必要はないだろう。

 他にも、いろいろ用事が多いはずなので、そこに気を遣うゆとりはないのだろう。

 少なくても、それが持ち主の管理下に置かれている限り、それなりの安全性に配慮されているだろうと、希望的観察で、その問題を終わらせようとする。

 つまり、人を信用しているわけだ。だが、人は信用出来ても、社会組織やシステムが、良い人でも悪人にしてしまうおそれがある。

 

 

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