川崎フォトエッセイ  その1134  壁画       HOME

 古代遺跡の壁画の作者が誰であるかは、分からないことが多い。その壁を作った作業員かも知れないし、手先の器用な無名の人かも知れない。

 壁画を描くために、壁を作ったのか、壁を作ったあと、細工を施したのか、どちらが先だろうか。

 おそらく、建物が先ではないかと思う。そして、壁画は建物の装飾の一部のようなものかも知れない。

 しかし、信仰対象になるような建物は、壁画はビジュアルマニュアルの役目をしていたようだ。

 今の時代にも、壁面に新作が施されていることがある。書きやすい壁とかがあるためだろうか。

 しかし、壁の目的と、書き込まれているものとは関係性が薄い。壁は単なるキャンバスとなっているのだ。

 現実の壁に書き込まれたアートは、非常に生々しい。アートの持つ本来の姿かも知れない。

 

 

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