川崎フォトエッセイ  その1158  石段       HOME

 山道、そこに強引に階段をつけるのは、その先に建物とかがある場合が多い。石の階段などは、里に近い場所で、人が行き来する機会が多い坂道とかだろう。

 また、強引に建物などを建て、坂道も造れない場合、斜面を階段にすることもあるはずだ。

 山道での階段は、明らかに人の気配を感じる。しかし、もう、誰も来なくなり、建物も遠の昔になくなり、石段だけが残っていることもある。まさに遺跡だ。

 建物まで石段でしか行けない場所は、確かに不便だ。そのため、今の時代、その種の建物は、建たないだろう。

 なぜなら、資材を、そこへ運び込むためには、人海戦術になり、膨大な時間と人を要するはずだ。

 しかし、石段は、山を最低限壊さないように、人の手を入れる方法だと言える。

 建物は、造り直せるが、山はもう戻らない。