川崎フォトエッセイ  その1176  味わい       HOME

 一息ついたとき、ホッとさせるような食べ物がある。特に体力を使ったあとなど、昔から定番となっているような食べ物は、今の時代でも通用する。

 身体を癒してくれる食べ物は、その味覚自体が精神的にも癒してくれそうだ。

 その食べ物の、本来の味わいは、単に食べるだけでは、真価は発揮しないかもしれない。つまり、ある程度の疲労や、季節感などが加わってこそ、味わいに立体感が出る。

 日常的にも、お腹がすいている状態では、口に入るものであれば、まずいとは感じないだろう。美味しいものがそこにあるのではなく、それを美味しく感じるアクションが、その前にある。

 絶対的に美味しいと言われているものでも、場合によっては、大したことはないかもしれない。

 空腹の時には食べたいと思わないものでも、食欲のない時、非常に美味しいと思える食べ物もある。