川崎フォトエッセイ  その1208 スロープ      HOME

 段差のある場所を上り下りするとき、崖を上るのが距離的には一番近い。しかし、徒歩よりも身体の力が必要だ。

 そこに人が歩ける程度の坂道を作ることで、崖を駆け上がる負担からは解放される。普通の坂道なら、荷物を持ったままでも歩けるだろう。

 しかし、スロープが長すぎると、逆にその間坂道を上り続けることになり、持久力が必要となる。危険度はないが、時間も必要だ。

 市街地の、日常の道では、崖をよじ登ったり滑り降りたりする道は相応しくない。乳母車や自転車も通るため、段差が強いと、通れなくなるからだ。つまり、日常の道ではなくなってしまう。

 とはいいながら、都心部には階段が多く、建物内の通路などでは、徒歩でしか移動できない。

 階段はエスカレータや、エレベーターで、楽に上り下りできるのだが、全ての通路が、そうなっていないだけに、思わぬトラップが前方を塞ぐだろう。