川崎フォトエッセイ  その1217 不気味な背景      HOME

 特に原因はないはずなのだが、何となく不気味な場所がある。

 その場所は、最初から不気味な場所として作られたものではなく、むしろその逆の場合でさえあるのだが、何らかの間合いで、不気味となることもある。

 人工的なものは、そこに人がいないと、不気味となるのだろうか。特に人が利用する場所に、人がいないと、間合いの悪さを覚える。

 その間合いは、人がいれば人を見るのだが、それがいないため、その背景となっているものを見てしまうためだろうか。

 人が不安や不気味さを覚えるのは、光景に収まりがないときだ。有るべきものがそこに無いと、妙なものを見てしまう。

 その間合いは、視覚的なものだけではなく、そこに含まれている情報を読み取り、情緒面に作用するのだろう。

 良い例ではないが、待ち合わせ中、相手が来る前と、来たときとでは世界さえも違ってくる。