川崎フォトエッセイ  その1249 蓋      HOME

 本来の機能ではないものが、使われていることがある。

 使い回しという言葉があるが、同じジャンル内で、何度も同じものを使うことだが、ジャンルが違いすぎると、逆に違和感を生む。

 ものにはそれなりの意味づけがあるのだが、ものには、そのものの持つハードな機能がある。その機能を人が意味づけしているだけで、そこにジャンルなどが生じるだけだ。

 パッケージ化されたものが、される以前の形状や材質がある。パッケージ化されることで、任意でローカルな使われ方をする。

 そして、同じジャンルなら鯖でも蟹でも使える容器となる。容器は使い回しだが、ラベルを替えるだけで使えるのだ。

 その使われ方とは異なる使われ方をしたとき、違和感が生まれるが、それが普及すると、よくある光景となる。

 腐食を食い止めるための蓋も、また腐食する。