川崎フォトエッセイ  その1251 古い家      HOME

 手の込んだ建物はスケールが大きく見えることがある。それは見るべき部品などが多いためだろう。

 時代が進むに従い、効率の良い建て方をする傾向が強いのか、作り方が単純になる。極端な場合、単なる箱形とかだ。また、同じ部品を積み重ねたり並べたりすることが多い。

 建物を豪華に見せるのはオプションで、必ずしも必要なことではない。もっと単純に言えば雨露を凌げればそれで棲むわけだ。

 しかし、そこで住む場合、近所の関係や見栄などもあり、それなりの装いが必要となる。このあたりが文化のソフト面だろう。

 物理的な機能だけでは許して貰えないような暗黙の了解が文化にはある。

 しかし、その文化も時代により変わる。ある文化を人に押しつけられない状態になっているためだ。

 アイデアを凝らした建物はよいにしても、ある規定内でやってこそ、匠と言えるだろう。