川崎フォトエッセイ  その1373 忘れていた道       HOME

 子供のころ、見えていた道が、大人になると見えなくなることがある。

 道はそこへ向かうまでの心情などが、風景と一緒に一繋がりとなり、過程の心情が含有されている。

 その道を通らなくなれば、その心情も忘れてしまう。

 徒歩で行く道は、心情のリズと共鳴しやすい。それが自転車でか早すぎるし、車では風景は見ていない。

 道に心情が乗りにくくなったのは、移動手段が変わった為だろうか。

 移動中、めまぐるしく変わる風景では、情報量が多い為、心情を乗せ、絵を描くことが出来ないのかもしれない。

 子供のころの、単調な道すがらは、乗せるイメージが豊かな感じがする。

 情報が増え、やることが多すぎると、情緒面が起動出来ないほど、メモリ不足になるようだ。