川崎フォトエッセイ  その1433 残る何気なさ       HOME

 何気ない景観なのだが、家並みと自然とが馴染み合っている佇まいは貴重だ。

 それを貴重だと思うようになったきたのはいつ頃だろうか。

 おそらく昔から、それを言い続けた人もいるし、また、自然に、その調和は崩してはいけないと常識としてあったのかもしれない。

 それは共同体の持つ暗黙の了解のようなものがあり、あまり妙なことをすると、共同体に居づらくなることで、規制がかかっていたのだろう。

 今でも古くから住む人が残っている町並みでは、それが守られているように思える。そこは個人のレベルではなく、共同体のレベルとして機能しているからだ。

 法的な意味で、ある規制以内でならどんな家を建て、その土地で何をしてもかまわない。それは個人の自由だ。

 ところが、この自由さが、景観を崩す原因になる可能性がある。

 

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