その1477 ある年代 HOME
昔のものと今のものとが絡み合う世界は、それなりに安定した町だ。
ある年代の人とお揃いのような感じの建物がある。
その種の佇まいが残っていると、過去がまだ生きており、同じ時を共存する感じとなる。
かなりの年代になると、その年代の人とは関係のなさそうな建物で塗り替えられる。
人が古びていくように建物も古びていく。もし、建物が消えてしまうと、人だけが残る。それより、建物と一緒に年代を重ねるほうが、好ましいだろう。
どの年代の人もスライド式に押し出される。建物も同じなのだが、建物は何も思わない。思うのは人だ。
和服を着た人が少なくなったように、時代の風潮もスライド式に変化している。
それが急速に変化しすぎると、何かの反動がくるだろう。
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