川崎フォトエッセイ  その1496 文化伝授       HOME

 動物の親子は遊んでいるように見えても、実は生きるための何かを教えていると考えたほうがよい。

 それを教えていないと、将来自立して餌をとるときに困るからだ。それらは体を使った練習でもある。

 何千何万という卵を産む魚なら、偶然生き延びる確率だけが頼りだろう。

 また、下等生物ほど、教えられなくても生きる方法が組み込まれているようだ。

 メダカの学校というのがあるが、メダカの先生がいて、泳ぎ方を教えてるわけではない。しかし、いかにも先生が引率して泳いでいるように見える。

 人間の親は子供に文化を教える。子供は親を見て初歩の文化をマスターする。

 文化はソフトなもので、都合良く生きるための決まり事だ。

 人という種は、似たような動きをするが、文化が違うと、意味の違う動き方をする。

 文化は親以外から受け取ることが可能なだけに、我が子でも違う世界観を持つ。

 

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