川崎フォトエッセイ  その1514 ある重さ      HOME

 新しい物に置き換えられる前の物を見ると、まだ、そんな物が残っているのかと思うと同時に妙に落ち着いてしまう。

 その落ち着きは、ばたばたと物を変えないことだろうか。

 物を大事に使うのはよいが、同じ物を使っていると飽きてくることがある。少し目先を変えたくなることがあるはずだ。

 しかし、市販されていないようなオリジナルな物は、それを使い続けることに一種の誇りのようなものも感じられる。

 機能は同じでも、雰囲気が違う物がある。質感が違い、その影響でその場の空気も違ってくる。

 自動改札を抜けるのと、木製の改札台の横を抜けるのとでは趣は全く異なる。この違いは何だろうか。

 おそらく精神的なものに影響を与えているのだと思う。

 ある種の重みは鬱陶しいのだが、重さに対する信頼性が、安心感を与えてくれることもある。

 

川崎フォトエッセイ  その1514 ある重さ      HOME