川崎フォトエッセイ  その1534 触る      HOME

 大衆的精神世界文化は具体性がないと分かりにくい。

 また、分かりやすくするため、出来るだけ具体的な形を用意する。

 それはサービス精神かも知れない。

 物を見るだけではなく、触れることで、より分かりやすくなる。視覚と同時に触覚が加わることで、より具体的となる。

 ものを前にしたとき、見ると同時に触ったほうが納得しやすい。

 触る場合、手のひらや指の腹が有効だ。

 特に指先は柔軟で、軽く触れることも強く触れることも出来る。その力加減は微妙に調整出来る。

 指先は優秀なセンサーの役目もあるようで、物の触れ具合で、それがどんなものなのかを絞り込んでいく。その場合、微妙に力を調整している。

 その指先も、大勢の人が触り続けることで、摩耗する。

 ノミでは出せない指による彫刻だ。

 

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