川崎フォトエッセイ  その1537 庭      HOME

 豊かな自然に囲まれた場所なら、庭園はそれほど必要ではない。

 家の周囲が、庭園が目指しているような自然なら、必要がないからだ。

 しかし、その庭園の作り方における目的が、自然とかではない場合は、その限りではない。

 たとえばこの世に存在しない風景を、庭園で作る、とかだ。

 それはイメージの世界であり、架空世界を体験する場所でもある。

 その場合の自然は、野山にある自然と同じなのだが、それがある場所がこの世ではないのだ。

 しかし、あの世の風景を見るにしても、この世の風景を使わなければ、分かりにくい。

 仏様が人の姿と似ているのと同じで、あの世や極楽浄土も、この世にある自然の風景を借りている。

 

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