薄暗い場所や、狭い場所は、マイナーイメージの場所である。しかしその場所を通らなければ、メジャーな場所へは出ていけない。
表通りを通るよりも、裏通りを通ったほうが速く目的地へ出られることがある。つまり抜け道であり、裏道である。
裏道はいずれ表道に至る。問題は裏道で立ち止まってしまうことだ。通り抜けるためだけの道なので、止まると妙なことになる。
裏道界隈は、あまりにもマイナーすぎ、ローカルすぎるため、その世界でしか通じないことが多い。そこでは快適だが、表通りに出れば、内弁慶さんになってしまう。
裏道と影、これはもう極め付きの符帳である。裏道に射し込む陽は強烈である。それは周囲が暗いので、光がなおさら眩しく感じられるのだ。そして恥ずかしいものを克明に映し出してくれる。