川崎フォトエッセイ  その84  ドア    ←前 次→  HOME


 ドアは通ることのできる壁である。無論開けないと通れないが。
 ドアの形をしておれば、当然そうだと思う。でも壁として使えなくもない。この場合、文字通りのドアではなくなってしまうが。
 つまり二次使用である。問題は、そんなことができる場所があるかどうかだ。
 普通の家屋では、壊れた壁の代わりにドアを張り付けるような真似はできない。それなりの事情がない家でないと駄目だ。
 日本家屋にアルミのドアという組み合わせも妙だが、開き戸の代わりにはなる。もうこのあたりは機能さえ果たしておれば、実用上問題はでないだろう。
 日本家屋でも、二枚組の引き戸など、片方は完全に壁になっている場合がある。開ける機会が少ないため、その後ろに物を置きだす。そして間違ってそちら側を開けると、箪笥の後ろが見えたりする。
 文字通り、これは不細工だと言える。