川崎フォトエッセイ  その85  うどん    ←前 次→  HOME


 うどんと看板が出ている店に入って、「うどん」と注文しても「何うどんですか」と聞き返される。メニューを見ると「うどん」はある。だから「うどん」と注文しているのに、素直に「うどん」を出してくれない。「そば」も同じだ。
 つまり「きつねうどん」とか「天ぷらうどん」と言わないと、承知してくれないのだ。何も入っていないうどん(蒲鉾とネギは入っている)は、存在しないような扱いなのだ。何も入れないうどんを注文するのが悪い気になってしまう。貧乏人ではない証拠に「釜揚げ」とかを注文したくなる。これは何も入っていないが値段は凄い。
「かけうどん」または「素うどん」と特定しないと、普通のうどんが出て来ないのである。これはスパゲティーでも同じだ。ミートとかナポリタンとか、特定しないといけない。カレーもそうだ。
 メニューの階層が深いとはこのことだ。