日本は湿気が多いためか、石柱とかには蔓や苔がくっついている。自然石には付着しやすいのだろう。
最初から付着することを狙って作ったのではないと思う。しかし、いつの間にか付着し、それに見慣れてしまうと、苔付きの石が最初からあるように思えてしまう。
僕らの回りにも、まとわりついて、一体化しているような現象を見かけることがある。コンビとかセットになって、それは現れる。
新しい組み合わせは、馴染みが薄い。親しめるようになるには、そのことを表現した言葉や絵とかが生まれてきてからだろう。
たとえば「苔寺」は有名である。しかし表現され倒したものは、少し陳腐になる。
話題が一気に飛ぶが、消費税というのも、苔のようなもので、付着していることを忘れてしまう。だが、値札を見て、その金額を用意しても「足りません」と言われると、「客をコケにしあがって」と毒づいてみたくなる。