川崎フォトエッセイ  その152  名刺    ←前 次→  HOME


 名刺交換をするとお互いの住所や電話番号が分かってしまう。連絡しあえる関係になるための行為なので、当然といえば当然だ。
 名刺が必要なのは、仕事で必要なためだろう。その証拠に、その人の家ではなく仕事先が記されている。
 家と家とのやりとりは年賀状が定番で、ストックしておけば、住所録になる。
 名刺の肩書きは、その人の社会的ポジションを示している。嘘は印刷できないわけだから、文字通りその人を表しているわけだ。しかし、仕事関係だけの肩書きでは、情報不足である。そのためか、複数の名刺を使い分ける人もいる。
 毎日顔を合わせているような近所の人の、住所や電話番号を、案外知らなかったりする。まあ、家を知っているので、直接玄関をノックしたほうが早いのだが……。