川崎フォトエッセイ  その211  石垣    ←前 →次  HOME

 本格的な石垣は、作るのに手間がかかりそうだ。不揃いな石を積み上げていくのだから、パズルゲームのように、うまく合わないと何度も入れ替えたりしそうだ。
 石は自然の素材だが、石垣は不自然な人工物である。そのため、水はけとかの問題が出てくる。どこかに水の通り道をつけないと、水を含みすぎて、崩れてしまうらしい。
 人が手間暇かけて作ったものを見ていると、大事に保存しないといけないような気がする。逆に、偽石垣(一枚物の合成樹脂でできている)だと、取り替えれば修繕できると思ってしまい。割と気楽に接してしまう。
 ゲームの絵で、同じ壁の模様が、永遠と続くのがある。同じ絵を使い回ししているのだ。配置しやすいので、作る方は楽なはずだ。
 小さな石を積み上げていくというのも、断片パターンの繰り返しなのだが、個々の小石は、一つとして同じものはない。
 構築に手間暇かかるものは、時代のテンポが速いと、利用されにくい。結局はその時代の人間の都合で、ものは作られ続けるのだ。それが人工物の鉄則かもしれない。