川崎フォトエッセイ  その245  どぶ    ←前 →次  HOME

 市街地からドブ川が消えかかっている。ドブ川は、川底に泥をため込んだような川で、そこに雑多なものが埋没している。

 川底は地球(笑)と、繋がっていたのだが、最近はコンクリートで固められたため、川と言うよりは、蓋のない四角形の土管のようになってしまった。

 そのため、藻が生えたりしないはずなのだが、どこからともなく流れてきた土砂が川底にたまり、昔の川に戻っていく。その時期になると、ドブ掃除が行われ、川底のコンクリートがまた現れる。

 それは川ではなく、土管なのだから、詰まらないように沈殿物を取り払うのだろう。しかしせっかくメダカや水スマシが泳げる環境になったのに、惜しいとと思う。

 道路の側面と並行して流れる川は、コンクリートで固めると同時に、蓋までしている。その蓋が歩道となり、そこに造園業者が草花を植えている。見た目にはものすごくきれいなのだが、とってつけたような感じがする。川縁に咲く草花よりも派手だ。当然本来その周りに生えていた雑草は抜かれている。