ビデオカメラ時代に、フィルムを使う8ミリカメラは、もう古い物になってしまった。その古さは、結局は機材を店頭で見かけなくなったことや、8ミリカメラを回している人を見る機会が少ないことで、そう思ってしまのが原因だ。
しかし周囲に、8ミリを回している人がいると「古い」と言い切れなくなる。
自主上映の映画会などは、8ミリ映写機がカラカラ音を立て、スクリーンに絵が映し出される。映画館と同じで、暗闇にしないとスクリーンの絵は薄くなる。
部屋でビデオを見ているのと違い、わかりにくい場所にある上映会場へ出向かないといけない。普通の劇場へ映画を見に行くのさえ面倒なのに、ライブハウスや喫茶店を即席の上映会場にした場所へ身体を持っていくのは更に面倒だ。
8ミリの自主映画は、作る側も見る側も手間がかかるのだ。しかし、その手間を楽しむ人達が常にいるようだ。