人は単独では生きていけないが、ポジションとしての「単独」はある。つまり特定の人とつぐまない生き方である。
まあ、簡単に言ってしまえば、いつも一人で出歩くような感じで、懇意にしているツレがいないと言うことである。これは淋しいようだが、案外気楽な面もある。
友人知人がいないことによる孤独な悩みよりも、複数の人間と接することによるトラブルでの悩みのほうが深刻かもしれない。また、仲間内での孤独感は、更に深刻だ。
と、いって、災いのタネを消すため、深く人とは関わらないのも、不自然である。
消極的な単独人は、人間関係の面倒くささを前面に押し出している。積極的な単独人は、特定の人と固定的な関係になるのを窮屈がる。
また、自分はそのつもりはなくても、ある種の集団の中に加わっているように見られてしまうものだ。こういうことは第三者には説明しきれない。