屋根瓦の重なり、これはますます見かけることのない景観となっていく。
ある人が、ある街で産まれ、晩年を迎える。街はそれほど変化なく、子供時代と、ほぼ同じ。と、言うような時代が長く続いていたのではないだろうか。
ところが今は、建物が根こそぎ変わってしまう時代で、別の街かと思えるほど変貌のテンポが速い。
そんな時代、どうかならない方がおかしい。たとえば写真機。昔なら、一台買えば一生物のはずだった。またそういうふうに堅牢に作られていた。今、その種のカメラをぶら下げていると、クラシックマニアと勘違いされる。
パソコンなどもそうで、三年以上使えないほど、テンポが速い。買い換えやバージョンアップが普通になってくる。以前使っていたものの買い直しではなく、違うシステムを買い直すことになる。やはり、普通ではない。