自転車やバイクが、ある場所へ侵入することを防ぐためのブロック装置がある。
しかしこの装置、下手をすると人をもブロックしてしまう。もちろん人はすり抜けることはできるのだが、人が人として通るような感じではなく、人間工学(笑)的に見て、最悪の不快感を与えながらの通過となる。
これは自転車も人も同じ物理的な塊として把握しているためで、人を物として捕らえられていることに対する不快感なのだ。
武田の騎馬部隊を阻止するため、馬止めの柵を設けた武田対織田徳川の戦いがあった。騎馬武者の突撃を柵でブロックする作戦だ。それと同じような感じが、日常の中に持ち込まれている。
本来なら、すんなりとした道が、ブロックによって、おかしな景観になっている。この先で、人が怪我でもした場合、非常事態として、自転車の後ろに乗せて、病院へ運ぶわけにはいかなくなる。
ある目的がブロックで達成されても、そのブロックが弊害になることも世の中にはあるのだ。