丸いものは、なめらかで柔軟で、優しさがあるように思える。それは四角いものに比べてなのだが、幼い子供達は、丸いものが好きなようだ。
しかし、丸いもの、例えばボールとかは、転がりやすい。まあ、転がるからこそボールで遊ぶ面白さがあるのだが、遊び手を失った放置ボールを見ていると、何とも言えない感傷が残る。
それは、シャボン玉と似ていて、丸いものが発生し、飛んだかと思うと、すぐに消えて無くなる。それでもシャボン玉は、次々に作ることができるので、消滅しても寂しさは残りにくい。
ボールはシャボン玉と違い、手で握ったり投げたり、押さえつけたりできる。中の空気が抜けない限り、弾力を失わない。
「話が弾む」とかも、この弾力があるためだろう。どこに話が転がっていくのかわからないほど、会話の展開としては面白い。気持ちが弾むのも、心に「弾力」があるときだと思える。