川崎フォトエッセイ  その401 抽象的    ←前 →次  HOME

 抽象的とは、何らかの具象に落ちないタイプの情報のようだ。具象の面影が確定できなければできないほど抽象度が高くなる。

 具象から何らかのものを抽出したものが、抽象なのだが、その具象に対しての知識とかが全くない場合にも、抽象的な感じを受けてしまう。この場合、具象そのものが、その人にとっては抽象レベルに見えてしまうのだ。

 物事を言い間違えたりすると、抽象的に聞こえることもある。意味が汲み取れないときでも何らかの既知パターンにとりあえず当てはめて、置いてみるためだろうか。

 抽象的なものには、複数の具象を当てはめることができる。具象と変わらないほどポピュラーな抽象もある。この場合、抽象が固まってしまったのだろう。

 抽象的な面白さは、そこに個人的な何かを当てはめて演算するところにある。そして一つの抽象が、他の抽象と繋がるのも面白い。