川崎フォトエッセイ  その438 画像       HOME

 デジタルカメラで写し、それを油絵風に加工すれば、一枚の絵画ができる。それはデジタル処理からの接近で、見せかけの問題である。

 絵画も写真も画像である。それが四角い点の集まりでできあがっていたとしても、画像にはかわりはない。

 絵画とデジタル処理による絵とのに違いは作り方の違いだろう。作られ方とは、創作過程とかの違いである。また、制作時間や手間暇とかも入ってくる。

 簡単にできてしまうものよりも、時間をかけたもののほうが価値を高く置きやすい。さらにできるだけオリジナリティが高く、希少価値のあるものが評価されやすい。

 よく考えると、僕らは絵画や写真を見て、それを作った人の苦労などを含めて見ているところがある。当然名前やブランドもそうだ。

 純粋に掛け値なしで、ものを見て、感動するというようなことは、意外と少ないかもしれない。単なる落書きを美術館で見た場合、どれかけの人間がトリックにかかることだろうか。