川崎フォトエッセイ  その491  ゴミ箱      HOME

 時代から取り残されたゴミ箱は、そのものが既に燃えないゴミになる可能性がある。ゴミは小さな断片を指すものだと思っていたが、役立たないものの意味があるようだ。つまりゴミとは捨てなければいけないものとなる。

 そのものがゴミであるかどうかは、主観的なこととも絡んでくる。社会的、または町内的にはゴミでも、その持ち主とっては装飾品かもしれない。

 他の人にとっては「ゴミではない物体」がゴミの日に出されていることがある。しかしその場所に置かれたとき、ゴミという烙印を押される。持ち主がゴミと断定したからだ。そのため、そこから持ち帰るのはゴミ拾いになる。この行為は町内レベルでみた場合、多少勇気が必要だ。

 ゴミとして捨てたものは、リサイクルという儀式を経ないとお清めが果たせない。ゴミという闇を明るい場所へ出す儀式が必要なのだ。