川崎フォトエッセイ  その561  落日      HOME

 濃度は具体的な情報だが、濃い薄いだけのレベルでの情報のため、あるレベルでの認識度は高い。

 僕らはある事柄に対して語り、さらにその中での注目ポイントを語る。深い階層でのポイントは、形容を駆使することが多くなり、形容の言葉が、一人歩きすることもある。

 一番濃い状態は黒であり、その反対側は白である。濃すぎると、真っ暗闇になり、何も見えなくなる。白は、薄い状態の端にあり、こちらは白紙であり、何も書かれていない状態と同じになる。

 黒地に、白いものは見えるが、黒いものは見えないし、白地に黒いものは見えるが、白いものは見えない。

 しかし、日常の中では、キャンパス内に、複数のものが組み合わされて出現するため、何も映ってない映像を見るようなことは希であり、濃い物と薄いもので構成されているようだ。この階調はアナログ的である。