川崎フォトエッセイ  その649  忌みのある風景      HOME

 日常の中で視野に入っていても取り外している物件がある。当然それは自分の暮らしとは関係のないものを指していることが多いが、意識的に避けていることもある。

 趣旨に合う合わないは、生き方の問題に連動しているが、生き方そのものが変動相場制のように、移り変わることもある。

 ある時期、自分の生き方を考えた人は、そのプランに沿って生きることになる。途中で変更すれば、それまでの蓄積や環境設定などが無駄になるからだ。そのため生き方はなかなか変えられない。

 生き方の目安になるのは、イメージかもしれない。具体的なプランの一つ一つが、何らかのイメージを想定しているように思える。

 そのためか、自分のイメージに合わない現象は、見えなくしているか、または素朴な気持ちでは見ていないのかもしれない。

 風景が織りなすイメージに対して、断定的、決めつけ的感想を言うのも、自己イメージに対する防御だろう。