川崎フォトエッセイ  その683  プライベート電話      HOME

 部屋にある通常電話で話すとき、家族にその話し声を聞かれたくないことがある。以前なら、公衆電話からかけ直したりしたものだ。

 携帯電話が普及しても、部屋で受信すると、声を出して応答しないといけない。これも声を聞かれたくない場合は、通常電話と事情は同じだ。

 電波が通じにくくて、外に出て携帯を使うこともあるが、やはり電話の内容はプライベート性が高いので、場所を移動することがある。

 この時、見知らぬ第三者が、横にいても問題は少ない。聞かれたくない相手は、特定の相手が多い。

 親子電話や、携帯電話で、親としては、子供が誰と話しているのかが、もう分からなくなってしまった。昔の家の電話は、玄関や茶の間にあり、誰が出るかは、分からなかった。携帯電話で、電話はもう全く個人的な道具になっている。それはプライベートな世界を繋げる日用品になっている。親も子も、夫婦も、携帯の中にプライベート空間を忍ばせているのだろうか。