川崎フォトエッセイ  その764  木製       HOME

 樽や、桶、柄杓とかいった木製の容器は年々少なくなっている。金属製の容器さえ少なくなり、今では合成樹脂で作られるのがほとんどだ。同じ機能を果たしながら、加工が安易で、しかも軽いとなると、従来のものを使う必要がなくなる。

 しかし、道具類は、精神面とも繋がっており、機能を果たすだけではなく、感性とも絡んでくる。

 しかし、木製よりも、プラスチック製のほうが、気楽な感性を引き出してくれることもあり、また、合成樹脂独自の味も出てくる。

 人の感性は当てにならない。好みの問題も当てにはならず、また、対象に対して、何ら好みを感じない機材もある。

 ある道具が、その機能以上の存在になることもあり、それは合成樹脂製では、できないことかもしれないが、道具の持つ本来の意味とはまた別のことである。