川崎フォトエッセイ  その778  表情       HOME

 表情は自然に出てしまうときと、ある表情を作り出すときとがある。また、表情を顔に出すまいと、常に表情をコントロールしているときもある。

 自然な表情と、そうでない表情との違いは難しい。例えばほとんど無表情で、感情が顔に出ていない人の場合、その人にとってそれがいつもの表情で、自然である。

 自然でない表情とは、作った表情を指すことが多い。つまり身構えて、何らかの表情をポーズし続ける感じだ。感情と表情が直結せず、ワンポイントおいて、表情をコントロールしている場合だ。

 自然な表情とは、自然に出てしまった表情のことで、そこに素顔が現れるようだ。それは顔が一瞬崩れ、作り顔に失敗した時を指すようだ。

 しかし、その素顔さえもコントロールできる。つまり、素顔をポーズすることも可能なのだ。

 表情だけで、その真意や素顔が見えたと思うのは錯覚だろう。