川崎フォトエッセイ  その791  サイクル       HOME

 一時代前に作られたものの方が、贅沢な素材を使っていることがある。また設計や作りも時間がかかってそうな雰囲気がする。当時はそれが標準時間的作業だったのかもしれないが、今では手間暇かけた仕事として受け取ってしまう。

 新しいものは、当然機能的に古いものを越えているのだが、見た目はちゃちなこともある。そのものの機能と、雰囲気が合わないことも多い。

 逆に、旧モデルの中には大層な雰囲気を醸し出しながら、機能的には弱いものもある。

 僕らがかなり古いものを使っていて、買い換えるとき、デザインや素材や、設計の新しさに今の時代を直接感じる。

 今の時代とは、作る側が管理しやすい方法になっているようだ。作る側の事情と使う側の事情が同じサイクルなら問題はないのだが…。