川崎フォトエッセイ  その817  祭りの夜       HOME

 古くから続いている祭りも、今の時代と常に噛み合いながら、保存されていく。

 やっていることは古色蒼然としていても、やっている人は、この時代の人で、その人々が古めかしいわけではない。

 祭りに参加する人々も同じで、数百年前と同じ心情で加わっているわけではない。

 本来は、その土地や関係者だけの祭りが、今の時代の風潮で観光化し、祭りとは無関係な人々も参加するようになった。

 祭りの夜は特別な夜で、道路も歩行者に解放されることもある。文化が一時ワープし、日常圏外へ出てしまう。これは昔から続いているパターンの一つで、光の世界から闇の世界へ一瞬だけ切り替わる。

 祭りの夜の解放感は、一瞬ながらも日常現実を忘れさてくれる。それが個人的なことではなく、集団で執り行われるため、群集心理の恐ろしいところだが、それが祭りという枠内だけで収まるところが、昔からの伝統だろう。