川崎フォトエッセイ  その928  とんでもなさ       HOME

 何でもない場所が、ある日とんでもないことになっていることがある。しかし、その、とんでもなさが分からないことが多い。とんでもないと思うのは個人的な問題のためである。

 救急車が走っていても、通りがかりの人にとっては、良くある風景として、少し意に介する程度かもしれないが、当事者達にとっては、非常にとんでもないことになっている。

 ある、とんでもない風景を見ても、自分の日常に変化もなければ、良い影響も悪い影響もない場合、その、とんでもなさは平和なものである。

 他の人々にも通じる、とんでもない現象なら、言葉に出せるが、自分だけが感じているとんでもなさは、発言を控えることが多くなる。そんなのんきなことを言ってられるような状況ではない人には、尚更語りにくい。

 そして、本当にとんでもないリアルな事件に遭遇したとき、堂々と感想を述べる事が出来るのだが、そのゆとりがあるかどうか…。