川崎フォトエッセイ  その932  保証       HOME

 世の中は危険が一杯である。一寸先は闇で、何が起こっても不思議ではない。と、言うような意識は昔の人々にはあったのかもしれない。安全な場所など、この世の中には存在しないと言う認識である。

 ところが、安全を保証するようなものが出来ると、そこには危険はないように感じてしまう。また、そう思わないと、身動き出来ないだろう。

 飛行機は、戦闘でもしない限り、落ちるものではないと、信じるより他ない。その根拠は、メンテナンスや装置類が、正常なら、大丈夫だという保証である。この保証は、乗客が確かめたものでもないし、また確かめようもないだろう。

 実際航空機事故は、起こっているし、日常的な道路を車で走っていての交通事故は、毎日起こっている。

 保証の限界を超えたレベルになると「運が悪かった」とかになる。

 特に人間の持つ感情は、思わぬトラブルを招きかねない。時代が複雑になるほど、感情も複雑になり、コントロールが難しくなるのだろう。