川崎フォトエッセイ  その936  商店街       HOME

 アーケードのない商店街は開放的でよい。普通の通りがあり、普通の家があり、その家が偶然店屋であるような感じだ。

 多くの商店街は、街というほどの規模ではない。一本の道沿いにしか店屋がないことも多いからだ。

 アーケードのない商店街は、単なる道路でもあるため、買い物を目的としない歩行が出来る。

 アーケードがあると、空が見えない。それ以前に建物の上側が見えない。目印となるような高い建物とかがあっても、トンネル内にいるのと同じなので、見晴らしが悪い。

 もう、店屋をしてない店のほうが多い商店街のアーケード内は、不気味だ。それがない場合は、商店街であることさえ気づかないはずだ。また、廃業してもとぼけていられる。

 昔ながらの商店街で買う喜びもある。それはバイトやパートの人にレジでお金を払うのではなく、その売り上げで本当に生きている店の人に直接お金を払えることだ。