川崎フォトエッセイ  その950  消えゆく       HOME

 露店の店は、イベントが終わると、影も形もなくかき消えている。

 次回のイベントが一年後なら、その店に寄れるのは一年後となる。しかし、翌年、同じ場所に同じ店があるとは限らない。

 店構えをしている店でも、一年後、営業しているかどうかは分からないのだから、固定したものにも頼りなさはある。

 買い物とかではなく、公共団体の建物も、建物だけを残し、営業していないこともある。

 世の中のからくりは、動かそうと思えば動いてしまう。それは任意の誰かが動かすと言うより、時代が動かしているふしがある。

 どれほど流行っている店でも、明日のことは誰にも分からない。必要なら残り、不必要になれば消えていく。

 それらは現実でのリアルな実用性があるからだ。そこから離れたものは、意外と大雑把で、誰も相手にしないようなものほど、残りやすい面もある。