川崎フォトエッセイ  その1003  指差す       HOME

 何を指しているのかを想像することができる。それは発信しているものから想像できる。指し示そうとしているものが既に情報を持っているのだ。

 それは、発言内容よりも発言者の意味合いから想像することと似ている。

「指の先を見よ」は、指の先端、つまり爪を見よと言うことではないが、その指の影響力は強い。その指を含んだ上で、その指の先にある、つまり、指されているものが浮かび上がる。

 更に言えば、指の持ち主がいる場所も問題になる。その周辺も、指している目標に意味を与える。

 しかし世の中には指しているだけで、何を指しているのかが不明な事柄も多い。確定できないほど範囲が広いためだ。

 また、指しているものが物や現象ではなく、抽象的な意味合いの場合もある。場合よっては指の先は何も指していないこともあるからだ。

 指されているものが、更に次のものを指し、更にそれを繰り返していることもある。