川崎フォトエッセイ  その1067  ある現実       HOME

 現実が面白いのは、作り物にはない振る舞いが起こるからだ。

 また現実の舞台には正面や側面とかの客席がないことだ。

 誰かを意識して作ったとしても、無関係な人も観客となれる。

 現実の町は、確かに作り物なのだが、見せるためにだけあるのではないため、演出しきれない。

 町としての面白味がないのは、都市計画とかで、整備された場所だろうか。だが、町に面白さだけを求めるのも問題で、その面があると言うだけでよい。

 誰かが記述した現実と、実際の現実とは異なっている。必要以上に面白く表現されていることもあるし、その逆もあるし、記されていないこともある。

 実際にそこに立つと、注目ポイント以外の周辺も視界に入る。

 現実が面白いのは、それを解釈する側の人間が面白いためかもしれない。

 

 

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