川崎フォトエッセイ  その1089  現状が走る       HOME

 現状がどうなっているのかが分からないときがある。  今、意識的に把握しようとしている現状は、何らかのポイントがあり、そのポイントをメインにした現状だろう。

 何についての現状なのかが、先にある。出発点はそこにある。  現状を意識するのは、その必要性があるためで、情報のための情報は、行き先が分かりにくい。

 いくら現状を把握出来たとしても、曖昧さが残るものだ。

 その曖昧な箇所は、どちらに傾いているのかが分かりにくいと、都合の良い側へ組み入れてしまう事もある。

 場合によっては、正反対な情報をも、取り込んでしまう人もいる。勝手な思い込みではなく、確信犯もいる。

 自分に有利な現状把握は、やりすぎると、その後の論理が如何に精緻なものであっても、詐欺である事にはかわりはない。