川崎フォトエッセイ  その1090  日常舞台       HOME

 日常は舞台のような趣がある。それは、芝居の舞台のように、あまり変化がないためだろう。

 背景の変化が少ない場所では、背景は固定されているような感じで、背景に気を遣う必要が少なくなり、そこを舞台にした何らかの動きが目立ちやすくなる。

 しかし、そこを行き交う人達も、よく見かける安定した人達なら、それらも舞台の一部となってしまう。

 日常は、常にそこにあるようなものなので、それは大きな動きは少ない。そこに何らかのものが入り込むと、非常に目立つ。

 いつもと違うものが、そこに加わると、日常に変化が生まれた事になる。

 殆どの日常は、変化がない事の方が歓迎されやすい。つまりベースとなる生活環境は固定している方が安定しているからだ。

 日常舞台の中での、ささやかな変化は、安心して味わいやすい。