不思議な事が起こっていても、気に止めない人がいる。それを不思議だとは思わないためだろう。

　また、その不思議さに気づかない事もある。よく考えれば、不思議な事なのだが、詮索する必要のない事だと、そのまま見逃すのが普通だ。

　気持ちに余裕があり、頭や感性を使いたがっていると、不思議が湧き上がってくる。これこそまさに不思議な現象だ。

　人の元気さは好奇心と比例するわけではないが、元気だと、多少は好奇心も旺盛になる。

　その人がその人にとっての必要なものしか好奇心を起こさないため、不思議さも無視される事が多い。

　人は身勝手なほど、あるものに対し、好奇心を起こすものかもしれない。欲求や欲望の強さで、現実をめくっていくのだろう。

　殆どの人が興味を抱かないような事に熱心になるのは、それなりに居心地がよい。