川崎フォトエッセイ  その1137  商家       HOME

 商家と民家が混ざり合っている街は、人々の営みを感じさせてくれる。

 商家がショッピングセンターとなり、ビルとかに入ってしまうと、もうそこは家ではない。その場所に、商人は住んでいないからだ。

 商家は、商売をするための店を持っているが、同時にそこに住んでいる。その場所に居る人なのだ。

 商家も住民なので、近所付き合いもある。そして、他の商店で買い物をするときは、ただの住民と変わらない。

 店が大きくなり、規模が大きくなればなるほど、住人との関係は薄らぐ。その場所へ働きにくるだけの店員では、地縁的な関係は成立しにくくなる。また、店を辞めれば、消えてなくなる人だ。

 しかし、店は巨大なチェーン店となっても、本店は相変わらず、町内のお店を維持している場合もある。社長室に座っているのではなく、相変わらず店の親父としてレジを打っている。

 

 

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